「インスタレーション」ってみなさんご存じでしょうか。私、美大卒ニートが大学生時代から専攻してきた芸術の一ジャンルです。直訳すると空間彫刻?体験型空間表現?
「彫刻作品」と比較すると分かりやすいのですが、
例えばA美術館に展示されている「とある彫刻」をB美術館で展示したとします。そのとある彫刻の意味やコンセプトは変わりません。作品そのもので”完成”されているためです。
ところが「インスタレーション作品」はA美術館からB美術館に移動することがそう易々と移動できない場合が多いです。インスタレーションは空間そのものを作品にします。なので壁や天井、床の距離感や材質によって調整が入ります。
そして、インスタレーション作品のアーティストは場所にこだわります。その作品が都市部にあって意味をなすのか、或いは暗い場所で成り立つのか。作品によって様々ですが、展示される雰囲気や展示方法、土地情報なども作品の意図と関わってくるのです。
実例でいえば、私=美大卒ニートの作品になりますが、こちらの作品。地面から見上げると3.8mあるためとても大きく見えるオブジェクトです。一方で次の画像を見て下さい。
上の階から見下げると、断面を見ることが出来ます。そしてそう。遠近法も相まって、少々こじんまり感じるのです。
鉄筋コンクリート建築の吹き抜けで展示したことにも意味を持たせているため、そんな建物を階移動して見方がまた変わって、またこの建築に合わせて高さも調整しています。
では、この作品が森の中にあったら?
いや、渋谷の109の前にあったら?
意味も変わってきてしまいますよね。
これがインスタレーションの面白いところであり、難しいところです。
今インスタレーションはアート界の流れ”アートシーン”の中でとてもホットなジャンルです。チームラボなんかも空間体験アート?としてヒットしましたよね。これからのインスタレーションに是非ご注目ください!